祁門紅茶(キームンこうちゃ、きもんこうちゃ)は、中華人民共和国安徽省祁門県で生産される紅茶です。なお、周辺の他県で生産される紅茶は「安徽紅茶」(アンホェイホンチャ)と呼ばれ、明確に区別されています。日本では「キーマン」「キームン」「キーモン」などと呼ばれることもあります。祁門紅茶は、中国十大名茶の中で唯一の紅茶として知られています。
祁門紅茶は「紅茶のブルゴーニュワイン」とも称されることがあり、インドの「ダージリン」やスリランカの「ウヴァ」と並んで、世界三大銘茶の一つに数えられています。
その特徴として、茶葉は艶のある黒色で、しっかりとした形状を保ち、簡単には開きません。この特性は高品質の証とされており、抽出時間は5分以上必要です。淹れた際の水色は鮮やかな赤色が特徴です。香りはバラのようなフローラルな香りに加え、リンゴや若いアンズのようなフルーティーな香りを持っています。
祁門紅茶には果実のような香りがあり、また松の木のような香ばしさ(正山小種に似た風味)も感じられますが、ダージリン紅茶ほど華やかな香りではありません。この独特の香りから「祁門香」とも呼ばれます。祁門紅茶はアッサム紅茶に比べてカフェインの含有量が少ないのも特徴です。気候や土壌の影響で、最高品質の茶葉は祁門県南部の溶口から西部の新安、歴口周辺で収穫されたものが使用されます。
通常、祁門紅茶はミルクや砂糖を加えず、そのまま飲むのに適していますが、ミルクを加えても茶の香りが損なわれることはありません。特に、祁門紅茶はアフタヌーンティーや寝る前に飲むのに最適な紅茶として人気があります。
2018年9月5日に発表した新しい紅茶品種、台茶23号ー「祁韻」
台茶23号「祁韻」の起源は1938年に遡ります。
当時、台北帝国大学の山本亮教授が安徽省祁門茶区で採集した茶樹の種子を基にしています。この種は台湾総督府中央研究所の魚池紅茶試験支所(現在の農業部茶業改良場魚池分場の前身)で栽培が開始されました。長年にわたる観察・試験研究を経て、2015年から2017年にかけて青心烏龍を対照品種として系統比較試験が完了しました。
祁韻(チーユン)の産地状況
現在、祁韻の品種は主に魚池郷およびその周辺地域で栽培されています。
この茶樹は低木型の小葉種で、樹形は中等サイズ、生育が旺盛です。成葉は長楕円形で、葉面はやや波打っており、成葉の長さは8~10センチ、幅は3~4センチです。
生育力が強く、病気に対する耐性が高く、さらに乾燥にも強い特性を持っています。また、この品種で作られる紅茶は、鮮やかなオレンジ色の明るい水色、芳香で甘い花と果物の香り、豊かな甘みと濃厚な味わい、そしてしっかりとした渋みが特徴です。
まとめますと、台湾でも世界三大紅茶の一つ祁門紅茶が作られるように、祁門品種を台湾で育て、産地が違うが祁門の子孫である「祁韻」が生まれました。
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・台湾茶|祁韻紅茶
台湾の祁韻紅茶は、中国の祁門紅茶の品種を台湾の豊かな気候に合わせて栽培した茶葉から作られた、優雅な紅茶です。その香りは、かすかに漂うバラの花、青りんごのような繊細さを持ち、飲むたびに心地よい余韻を残します。
・茶菓子|蜜地瓜
台湾の蜜地瓜(ミーティーグア)は、サツマイモから作られた人気のスイーツです。調理の際に砂糖や蜂蜜を加えて、表面にカリッとした蜜の層を作り、外はカリカリ、中は柔らかく、甘さがちょうど良いのが特徴です。特に冬には、温かい蜜地瓜が軽食として最適で、台湾の夜市でもよく見かける定番の美味しさです。
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